ピラティスを学び始めたばかりの方にとって、レッスン中に飛び交う専門用語は「難しくてよくわからない」と感じることが多いかもしれません。「アーティキュレーション」「インプリント」「コア」など、一つひとつの用語には正しい姿勢や動き方を理解するための大切なヒントが隠されています。
本記事では、ピラティスをより深く理解し、効果的に実践するために欠かせない基本用語を【動作・ポーズ編】【身体の部位編】【種類・スタイル編】に分けて分かりやすく解説しています。初心者の方でも安心して読めるよう丁寧に構成しましたので、これからピラティスを始めたい方はもちろん、今より理解を深めたい方にもおすすめの内容です。
正しい用語の理解が、あなたのレッスンをより充実したものにしてくれるはずです。ぜひ本記事をブックマークして、必要なときに見返せる「保存版」としてご活用ください。
ピラティスの基本用語【動作・ポーズ編】
ピラティスを正しく理解し効果的に実践するためには、基本用語を押さえておくことが重要です。この章では、ピラティスの代表的な動作やポーズに関する用語を解説します。
アーティキュレーション
背骨を一つひとつ丁寧に動かす動作を指します。関節ごとの滑らかな可動性を高め、柔軟でしなやかな身体づくりに役立ちます。
インプリント
腰を軽く床につけるポジション。腰椎を安定させ、正しい骨盤の位置を維持するための基本姿勢の一つです。
エロンゲーション
身体を縦に引き伸ばす意識を持って行う動き。背骨を長く保ち、姿勢改善や軸の安定に効果があります。
胸式ラテラル呼吸
肋骨を左右に広げるように行う呼吸法。インナーマッスルの活性化を促し、ピラティスにおける呼吸の基本とされています。
Cカーブ
背骨を丸めた状態を指し、特に腹部を引き込む感覚を伴います。体幹の強化や姿勢改善に効果的です。
スクープ
おへそを背骨の方向に引き込む動作。腹部の深層筋に働きかけ、安定した体幹をつくります。
テーブルトップ
膝と股関節を90度に曲げた姿勢。多くのエクササイズの基本ポジションで、体幹の安定に有効です。
ドローダウン
肋骨を下げるように引き込む動き。呼吸と連動させることで胸郭の可動性を高め、姿勢維持を助けます。
プランクポジション
うつ伏せで身体を一直線に保つ姿勢。全身の筋力バランスと体幹の強化を目的とした基本姿勢です。
ポイント/フレックス
足首を伸ばす(ポイント)、曲げる(フレックス)動作を指し、下半身の筋肉の動きや意識を高めます。
ロールアップ/ロールダウン
背骨を一つずつ動かして起き上がる・倒れる動作。腹筋や背筋の柔軟性とコントロールを高めます。
ピラティスの基本用語【身体の部位編】
ピラティスでは、体の各部位の名称や位置を理解し、意識して動かすことがとても大切です。この章では、インストラクターの指導でもよく使われる身体の部位に関する基本用語を、初心者にもわかりやすく解説します。
アライメント
アライメントとは、頭・背骨・骨盤・脚など、体の各部位を正しい位置に整えて並べることを指します。ピラティスではこの意識が姿勢改善の鍵となり、動作時の関節や筋肉への余計な負担を減らせます。
ASIS(エーエスアイエス)
ASISとは「上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)」の略で、骨盤の前側にある左右一対の骨の出っ張りです。骨盤の傾きや左右差を確認する際の目安として使われ、正しい姿勢づくりに欠かせない重要な指標です。
MP関節(エムピー関節)
MP関節とは、足の指の付け根にある関節で、歩行や立位時に重要な役割を果たします。この関節の柔軟性や正しい使い方を意識することで、足裏全体を使った安定した姿勢や、バランスの良い動作につながります。
胸郭
胸郭は、肋骨と胸椎、胸骨で構成される胸部の骨格構造です。内臓を保護するとともに、呼吸に関与する重要な役割を担っています。また、胸郭の柔軟性や動きが姿勢の安定や背骨の自然なカーブ維持にもつながります。
胸椎
胸椎は背骨の中で胸部に位置する12個の椎骨のことです。肩甲骨の動きや胸郭の柔軟性に深く関わり、呼吸や姿勢の安定を支えています。胸椎の適切な動きが健康な体づくりに欠かせません。
コア/パワーハウス
コア(パワーハウス)は腹部、骨盤、腰部を含む体幹の中心部分を指します。ピラティスでは、このコアの安定性が動作の基盤となり、全身のバランスや姿勢の保持に欠かせません。強いコアが怪我の予防にもつながります。
コントロロジー(コントロール)
コントロロジーはピラティスの基本理念であり、「コントロールの技法」を意味します。身体の動きを正確に意識し、心と連動させて制御することで、効率的な筋力強化と姿勢改善を目指します。精神と身体の調和を図る重要な考え方です。
スパイン/スパイナル
スパインは背骨全体を指し、スパイナルはその動きや機能を示します。ピラティスでは背骨の柔軟な動きが重要で、正しいスパインの動作が姿勢の安定や身体のバランス維持に大きく役立ちます。
チントゥーチェスト
顎を引いて胸に近づける動きで、首や肩の緊張を和らげる効果があります。ピラティスでは正しい姿勢づくりのために重要な動作で、首の負担軽減や姿勢改善に役立ちます。
ニュートラルポジション
骨盤と背骨が自然なカーブを保つ理想的な位置を指します。この姿勢を基準にすることで、身体への負担を減らし、効率的な動きや安定した姿勢が実現できます。ピラティスの基本姿勢として重要です。
PSIS(ピーエスアイエス)
骨盤の後ろ側にある出っ張り部分で、骨盤の傾き具合を確認する重要な目安です。後傾や前傾のチェックに使われ、姿勢や動作の評価に役立ちます。ピラティスでの姿勢改善に欠かせません。
ピラティススタンス
ピラティススタンス 踵をしっかりとつけ、つま先をわずかに外側に開いた立ち姿勢です。このスタンスは骨盤の安定を促し、脚部の筋肉を効果的に使うための基本姿勢となります。体のバランスを整え、ピラティスの動きをスムーズに行うために重要です。
ピラティスの基本用語【種類・スタイル編】
ピラティスには様々な実践スタイルがあります。この章では、よく使われるピラティスの種類や方法に関連する用語を整理しています。
マシンピラティス
専用の器具(リフォーマーなど)を使って行うピラティスです。スプリングの抵抗を利用することで、動きをサポートしつつ深層の筋肉にアプローチでき、無理なく効果的に体を整えられます。初心者から上級者まで幅広く対応可能です。
マットピラティス
マットの上で自分の体重(自重)を使って行う、ピラティスの基本的なスタイルです。道具を使わずに体幹を中心とした筋肉に働きかけるため、体のバランス感覚や柔軟性を高めるのに効果的です。初心者から上級者まで無理なく取り組めます。
ピラティス用語に関するよくある質問
ピラティス初心者がよく抱える疑問を取り上げ、用語をわかりやすく解説します。基本用語を知ることでレッスンへの理解が深まり、不安や戸惑いを減らせられます。各項目で詳しく説明しているので、ぜひチェックしてみてください。
ピラティス(Pilates)の意味は?
ピラティスという名前は、創始者であるジョセフ・ピラティス氏に由来しています。彼が考案したエクササイズは、呼吸や姿勢、動作のコントロールを通じて心と体のバランスを整え、身体機能を高めることを目的としています。
ピラティスの種類と効果の違いは?
ピラティスには主にマットピラティスとマシンピラティスがあります。マットピラティスは自重を使って体幹を強化し、マシンピラティスは器具の抵抗を活用して姿勢の調整や柔軟性の向上、可動域の拡大などに効果的です。それぞれ目的に応じて選べます。
家で使える道具の名前と使い方は?
自宅でのピラティスには、ピラティスリング、フォームローラー、ミニボールなどの道具がよく使われます。これらは筋力強化やストレッチ、姿勢のサポートなどを目的に補助的に活用され、エクササイズの効果を高めるのに役立ちます。初心者でも採り入れやすいアイテムです。
ピラティス用語を覚えてより充実したレッスンを目指そう!
ピラティス用語を理解することは、動作の正確性を高め、身体への意識を深めるための大切なステップです。用語を知ったうえでレッスンを受けることで、エクササイズの効果をより実感でき、自分の体と丁寧に向き合う時間がより充実したものになります。